ところが、水田農業は行き詰まりが著しい。畜産や酪農が規模拡大に邁進し、野菜や果樹が付加価値化を一定程度成功させたのに対して、コメ農業は行き詰まりの打開策がなかなか見当たらない。
コメ農家の高齢化、所得の減少は著しく、今や昭和一ケタの年金受給世代が、農地を荒らすまいとの責任感・義務感、そして成り行きでコメ作りを続けているに等しい。担い手への農地集約を促す政府の考え方自体は間違っていない。しかし、コストを大きく下回る米価の水準が続くと、担い手である専業農家から先に行き詰っていく。
そうした実態が、こういった現場に来ると良くわかる。また、兼業農家は非効率の象徴とされているが、一方では農地や地域社会を維持する上で大きな役割を果たしているのもまた事実である。
高齢化し、人口減少中で農家の受け皿が集落営農組織である。しかしここでもコメ農業の担い手となる農家は少なく、将来に向けての不安が広がっているのが実態である。耕作放棄地は、中山間地域だけではなく、仙台市の近郊農地でも拡大している。
2006年度のコメ農家の“時給”が256円に過ぎないことが判明している。なぜだろうか?早急に止める手立てを考えなければならない。

